5月16日〜23日にかけてアーティストグループ「Slow Art Collective(スローアートコレクティブ)」による滞在制作が行われました。
オーストラリア・メルボルン在住の加藤チャコ・ディラン・マートレルが主宰するSlow Art Collectiveは持続可能性や多文化共生をテーマに、竹やロープなどの自然素材、街で拾い集めた素材を用いた市民参加型のアートプロジェクトを展開しています。
彼らが展開する”Slow Art(スローアート)”は、多様な人々がゆっくりと何かを創造することを通して、金銭とは別の価値や文化を共有・交換していく「つながりの装置」として機能します。
2024年3月SLOW ART CENTER NAGOYA(スローアートセンターナゴヤ)のオープン時に滞在制作を行ったほか、メンバーの加藤チャコ氏による「Window gardenワークショップ」とディラン・マートレル氏による「キネティック・スカルプチュア(動く彫刻)制作体験ワークショップ」を行いました。
SLOW ART CENTER NAGOYAでは、オープン時よりSlow Art Collectiveの作品を常設作品として展示し、誰もが参加できる”スローアート”のためのオープンスペースを設け、立ち寄った方々の表現したい気持ちを刺激しつつ、暮らしとアートが緩やかに繋がる瞬間を見守ってきました。
◆前作品「 Bamboo star station」について
2024年3月に制作された作品「 Bamboo star station」(バンブースターステーション)は、名前の通り星形の秘密基地のような外観の作品です。SLOW ART CENTER NAGOYAが開館している時はいつでも紐を自由に編み込むことができ、誰もが簡単に参加できる作品です。夏には七夕飾りを行うなど、それぞれの季節・時間・イベントと響き合いながら広場のシンボルとして人々に親しまれてきました。
◆今回の制作について
今回の滞在制作では「 Bamboo star station」のパワーアップを目指し、東側の久屋大通側の入り口から広場に常設されている中村政人氏の作品「M1ユニット」周辺までの大規模な拡張を行います。
滞在制作にあたり竹の素材提供と施工協力をお願いしたのは、広場の竹あかりを制作していただいた株式会社燈和(とうわ)コネクションズの皆様です。
5月16日より、燈和コネクションズの廣濱さんの率いるチームとSlow Art Collectiveの共同制作が始まりました。
最初に竹で基礎を組んでいき、基礎ができたら紐を編み込む。滞在制作が行われる情報をキャッチアップし、サポートに駆けつけてくれた地域やアーティストの皆さんのご協力もありながら、新たなスローアートが緩やかに展開されていきました。
仕上げにシンボリックなモチーフが頂点に登場し、作品は完成。滞在制作の最終日には、広場を会場にライブパーティーが開催され、新たな作品を五感で満喫するイベントとなりました。
◆作品の楽しみ方
今回の制作で新しく完成したエリアも「 Bamboo star station」と同様に自由に紐を編み込んでいただける参加型の作品となります。
SLOW ART CENTER NAGOYAでは今後も広場や施設内に作品が増えていく予定です。足を運んでいただくたびに作品が増えていたり、場合によっては滞在制作に参加ができるかも…?
作品制作・設置のお知らせはインスタグラム、公式サイト等でお知らせしていきますので、ご家族、お友達と一緒にぜひ「スローアート」を体験しに来てくださいね。
◆ Slow Art Collective(スローアートコレクティブ)
オーストラリアのメルボルン在住の加藤チャコとディラン・マートレルが主宰するアートコレクティブ。
2009年より、環境に負荷の少ない身近な素材を駆使して、観客とともに完成させていくアートを展開している。コミュニティ、環境、自然、 街、素材とのコラボレーションを大切にして、それがゆっくりと社会の中に浸透し成⻑していくようなアート活動のあり方を模索している。
タラワラ美術館、ヌーサ美術館、マッククレランド野外彫刻美術館、 モーニントン半島美術館、シドニーパワーハウスミュージアム、Mパ ビリオン、ビクトリア国立美術館、ガートルード・コンテンポラリー、 シンカスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ、その他地域の学校、アートフェスティバル、ショッピングセンターなど多岐にわたる場所で制作活動を展開している。
公式サイト
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