18:30〜20:00/受付開始 18:00〜
近年、「コンテンツ」や「賑わい」といった経済的な枠組みで語られることが多くなった文化。
しかし、本来の文化とは、そのような単語で語りきれるものではなく、予測不可能で、多層的で、しばしば不可視なかたちで、社会の内側から静かに作用し続けているものです。
今回のトークでは、「文化を科学する」というユニークな視点から、お祭りや独自の生活文化を手がかりに、文化を“忍ばせる”という実践のあり方を、あえて科学的・論理的な視点から紐解き、その意味や可能性を見つめ直します。
登壇者は、第8回・第9回星新一賞〈学生部門優秀賞〉および第39回大阪女性文芸賞を受賞し、小説・エッセイ・ライターとして活動する一方で、医師としての専門性を併せ持つ中川 朝子氏。
そして、岡崎市を拠点に、行政・住民・商店街・文化資源を横断的につなぐまちづくりの実践を続けてきた、都市のプレイヤー・天野 裕氏です。
中川氏は、人の身体や心に向き合う医療の視点と、「もしも」を描く創作の視点とを往還しながら、制度や常識の輪郭を繊細に問い直してきました。
一方の天野氏は、メキシコ・シティのまちづくり研究を背景に、岡崎のまちを舞台にした多様な“運動”を展開。地域文脈に根ざしたコミュニティ形成や、石積み文化のリサーチなど、岡崎のまちのインサイダーとして実践を重ねています。
文化を“忍ばせる”ことが、まちや社会、組織にどのような可能性をもたらすのか。複合的に活動を続ける二人の視点が交差するとき、その問いに応答する新たな回路がひらかれるはずです。
■概要
日程:2025年9月3日(水)18:30〜20:00 ※18:00 受付開始
会場:SLOW ART CENTER NAGOYA 2F LAB内
人数:20名(予約最大25名)
※遅れてのご参加も問題ございません
※ワンドリンクオーダー制となります、お手数ですが現金をご準備ください
■登壇者
・天野 裕 氏(コミュニティデザイナー/博士|工学)
・中川 朝子 氏(医者/小説家)
■過去実施風景



■トークイベント「Biological City」とは
SLOW ART CENTER NAGOYAからはじまる、新感覚のトークシリーズ。
都市を、単なる構造物や人の集まりではなく“生態系”として捉え直し、均質化した街に小さなゆらぎを忍ばせます。
トークの最中、アーティストがリアルタイムで描くドローイングが登壇者の言葉と交わり、空間に新たな風景を描き出す。そこに、観客もまた「共生者」として加わり、場の一部となります。
こうして生まれるのは、新しい価値をゆるやかに共有し、「個人のWell」を「地域のWell」へとつなぐ時間。
出来事やプロセスそのものが、ここでしか味わえない体験として立ち上がります。
■こんな方々におすすめです!
ジャンルや専門性に関わらず、「まだ名前のない感覚」に出会いたいすべての方を歓迎します。
・都市や組織における「不確実性」や「余白」の意義を考えたいビジネスマン、自治体関係者
・ご自身の制作/創作活動を、社会への忍ばせるヒントを得たい方
・トークイベントを“聞く”だけでなく、“考え、ともに企てる”立場として体験したい方
・アートや建築と都市やまちの関係性を見つめ直したい方
■最後に「緩芸縁日」のお知らせも
トークイベントの最後に、現在1次公募中の「緩芸縁日」の概要もお伝えいたします!
こちらの企画の内容が気になる方も、ぜひご参加ください。